地域の魅力づくりや利便性の向上のため、本来の用途地域では建てられない建築物を特別に認めたい場合に制限を緩和します。
一言で言うと、「全国一律のルール(用途地域)だと使い勝手が悪いから、その地域の状況に合わせて『このお店や施設なら建ててもいいよ!』と地元自治体がルールをゆるめる」ということです。
具体的な緩和の例
自治体が条例で制限を緩和する主なケースには、次のようなものがあります。
1. 中高層階の住宅地で「おしゃれなカフェやお店」を呼び込みたいとき
- エリア: 第一種中高層住居専用地域など(本来は、一定の大きさ以上の店舗や飲食店は建てられません)
- 緩和の理由: 「閑静な住宅街だけど、住んでいる人の利便性を上げたり、街の魅力を高めたりするために、オシャレなカフェや雑貨屋さんを誘致したい」
- 特別用途地区(特別指定): たとえば「中高層住居密集整備地区」などを指定し、本来はNGな大きさの店舗やカフェの建築をOKにする(緩和)。
2. 工場跡地を「人が集まる大型商業エリア」に変えたいとき
- エリア: 工業地域(本来は、映画館や劇場、キャバレーなどは建てられません)
- 緩和の理由: 「使われなくなった工場跡地に映画館やショッピングモールを誘致して、街を活性化させたい」
- 特別用途地区(特別指定): 「大規模集客施設活性化地区」などを指定し、本来はNGな映画館や劇場などの大型娯楽施設の建築をOKにする(緩和)。
3. 観光地や特産品エリアの活性化をしたいとき
- エリア: 住居系の地域(本来は、工場や大きな販売所は建てられません)
- 緩和の理由: 「伝統工芸品や特産品をその場で製造・直売する小さな工房兼店舗を建てて、観光客を呼び込みたい」
- 特別用途地区(特別指定): 「伝統的工芸品産業振興地区」などを指定し、本来はNGな製造工場(工房)や直売所の建築をOKにする(緩和)。
なぜ「条例(自治体)」で緩和できるのか?
国が決めた「用途地域」のルールは、全国どこでも均一のざっくりとした分類になっています。
しかし、実際の街の事情は地域によって様々です。
そのため、都市計画法・建築基準法では、「基本のルール(用途地域)で制限を厳しくするだけでなく、地元の市町村が『うちの街を良くするために必要だ』と判断したら、条例を作って特別にルールをゆるめて(緩和して)もいいですよ」という柔軟性を持たせているのです。
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