申立人が異なる理由は、「土地の上の建物を手に入れるタイミング」が任意譲渡と競売で真逆だからです。
申立人の違い一覧
| 区分 | 承諾に代わる許可(借地借家法19条) | 代入許可(借地借家法20条) |
| 取引の形態 | 一般的な譲渡(売買など) | 競売(オークションなど) |
| 申立人 | 借地権者(売主/建物の所有者) | 買受人(競落人/落札した人) |
なぜ申立人が異なるのか?(理由の違い)
1. 一般の譲渡(売買など)の場合
- 状態: まだ売買契約を結ぶ前の段階です。
- 理由: 借地権者(売主)は「地主の承諾が得られないと、借地権付き建物として買主に引き渡せない(売却できない)」という問題を抱えています。そのため、売りたい側(現・借地権者)が自ら裁判所に駆け込んで許可を得る必要があります。
2. 競売の場合
- 状態: 裁判所のオークションによって、すでに買受人(落札者)が決定した後の段階です。元の借地権者は借金などで破産・競売に出されているため、手続きに協力する気力も資力もありません。
- 理由: 落札した買受人は「代金を全額納付した瞬間」に建物の所有権を取得します。しかし、代金納付後2ヶ月以内に地主の承諾(または裁判所の許可)を得られないと、地主から「無断譲渡だ」として借地契約を解除され、せっかく落札した建物を追い出されてしまいます。
- 競売でやる気のない元の借地権者に頼ることは期待できないため、切実な立場にある買受人(落札した人)に自ら許可を申し立てる権利を与えています。
まとめ
- 一般譲渡: 売る前に「売りたい借地権者」が許可をもらう。
- 競売: 落札した後に追い出されたくない「買受人(落札者)」が許可をもらう。
立場や手続きのタイミング(売る前か/落札後か)の違いから、申立人が異なっています。
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