これは宅建試験でも「なぜ?」と思う受験生が多い点です。
結論からいうと、
器物損壊は「暴力的だから」ではなく、宅建業者としての信用性に直結する犯罪ではないと立法上考えられているためです。
なぜ暴力的な犯罪が入るの?
宅建業では、お客様から高額な財産を預かり、契約を仲介します。
そのため、欠格事由には
- 詐欺
- 横領
- 背任
- 暴力団関係の犯罪
など、「財産や取引の安全」「社会的信用」に深く関わる犯罪が選ばれています。
また、暴力を背景に取引を支配するような犯罪も、宅建業との相性が悪いため含まれています。
器物損壊は?
例えば、
- 酔った勢いで看板を壊した
- 腹を立てて窓ガラスを割った
もちろん犯罪ですが、これだけでは
「お客様のお金をだまし取る」「取引の公正さを害する」
とは直結しません。
そのため、器物損壊罪だけで5年間の欠格事由にはなっていません。
覚え方
試験では、
「宅建は『信用』の仕事。信用を失わせる犯罪が中心。」
と考えると整理しやすいです。
つまり、
- ○ 詐欺・横領・背任 → お金や信用を裏切る
- ○ 暴力団関係 → 公正な取引を脅かす
- × 器物損壊 → 財産を壊す犯罪ではあるが、宅建取引の信用とは直接結び付きにくい
ただし補足
もう一つ大事なのは、欠格事由にどの犯罪を入れるかは法律が個別に定めているということです。つまり、「暴力的だから入る・入らない」という一般的な基準だけで決まるわけではありません。器物損壊罪は、立法上その対象に含まれていないため、罰金刑だけで宅建業法上の5年欠格になることはありません。
このように、「宅建業法は犯罪の重さだけでなく、宅建業者としての信用や取引の安全との関連性を重視して対象を選んでいる」と理解すると、暗記だけでなく理由も納得しやすくなります。
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