「換地計画において換地を定めなかった従前の宅地」とは、一言で言うと「区画整理が行われた結果、新しい代わりの土地(換地)を与えられなかった元々の土地(または土地の所有者)」のことです。
実務や試験では、通称「不換地(ふかんち)」と呼ばれます。
具体的にどういう状況なのか、なぜそんなことが起きるのかを分かりやすく紐解きます。
1. なぜ「換地を与えない」なんてことが起きるのか?
土地区画整理は、原則として「元々の土地(従前の宅地)」に対して「新しいきれいな土地(換地)」を割り当てます。
しかし、以下のような事情がある場合、例外的に「代わりの土地はいりません(土地を買い取ってください)」とすることが認められています。
- 所有者が希望した場合(申し出・同意)
- 「もう高齢でここに家を建てる予定もないから、新しい土地はいらないのでお金で解決してほしい」と所有者が申し出たケース。
- 土地が狭すぎる場合(小宅地の基準)
- 元々の土地が小さすぎて、区画整理(減歩)した後に新しい土地を割り当てると、家も建てられないほど狭くなってしまうケース。
2. 権利やお金はどうなるの?(★試験超頻出ポイント)
新しい土地がもらえないとなると、元々の権利(所有権や借地権)や金銭面はどうなるのでしょうか?
試験で狙われるのは以下の2点です。

出典:土地区画整理事業の基本的な仕組み. 出典: SBIエステートファイナンス
① 権利が消えるタイミング
換地処分が行われると、「換地処分の告示があった日が終了した時」に、元々の土地にあった所有権などの権利は完全に消滅します。
- (※「翌日の開始時」に消滅するのではなく、「その日の終了時」に消える点に注意!)
② お金(清算金)で精算される
土地をもらえない代わりに、その土地の価値に見合うお金(清算金)が所有者に支払われます。
💡 宅建試験での出題例とひっかけパターン
過去問では、以下のような形でよく問われます。
【過去問のひっかけ文言】
「換地計画において換地を定めなかった従前の宅地について存する権利は、換地処分の告示があった日が終了した時において消滅する。」 $\Rightarrow$ (正解:〇)
- ひっかけ①: 「告示があった日の翌日に消滅する」 $\rightarrow$ ✕(翌日になるのは『新しい換地の権利を得る』とき。消えるのは『当日の終了時』)
- ひっかけ②: 「換地を定めないことは一切認められない」 $\rightarrow$ ✕(所有者の同意や小宅地の場合は認められる)
まとめ
- 言葉の意味: 「新しい土地はいらないのでお金で清算する」と決まった元の土地のこと(=不換地)。
- 試験のツボ: その土地にあった権利は、「告示があった日の終了時」に消滅し、代わりに「清算金」が交ぜられる。
このように「代わりの土地をもらわずに、お金で降りた人の元の土地」とイメージすると、選択肢の正誤がスッと判断できるようになります!
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