宅建業法

宅建士の試験問題で「宅地建物取引業者Aが受領しようとする手付金等の額が、Aの供託している営業保証金の額の範囲内であれば、Aは、手付金等を受領した後に保全措置を講じればよい。→正解✖(理由:保全措置は手付金等を受領する前に講じなければならず、このことは営業保証金の額とは関係ない)」とあります。しかし、手付金等の額が、Aの供託している営業保証金の額の範囲内であれば、受領する前に、業者Aは、措置を講じているのと同じことではないですか?ここでの「保全措置」というのは、営業保証金を供託する以外に何かしなければならないのですか?営業を開始するときにすでに営業保証金を供託しているので、何か特別にする必要はないのではないですか?

「すでに何千万円も営業保証金を供託して法務局に預けているのだから、その範囲内の手付金なら十分安全じゃないか」と感じますよね。宅建業法第41条・第41条の2における「手付金等の保全措置」と「営業保証金制...
宅建業法

宅建業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる許可、確認等があった後でなければ、自ら当事者として、もしくは代理により、売買の契約を締結し、又は売買の媒介をしてはならない。しかし、賃貸借契約に関しては、代理による契約の締結・媒介とも、禁止されていない。賃貸借契約だけ法律が緩い理由を教えて下さい。

未完成物件(未完成の宅地・建物)において、売買は許可・確認前の契約締結が禁止されているのに対し、賃貸借契約だけが認められている理由は、「手持ち資金のリスク(損害の大きさ)」と「借り手の保護のしやすさ」...
宅建業法

宅建業者は、その業務に関する帳簿を閉鎖後5年間保存しなければなりませんが、従業員名簿は最終記載日から10年間保存しなければなりません。保存期間が違う理由を教えてください。

帳簿(5年)と従業員名簿(10年)で保存期間が異なるのは、「取引のトラブル対応(短期間)」と「違法な業者・悪徳ブローカーの追跡(長期間)」という目的(役割)の違いがあるためです。1. 業務に関する帳簿...
権利関係

区分所有建物の建替えは、区分所有者に対して重大な影響を与えるため、もっとも厳しい決議要件が定められており、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及び議決権の各5分の4以上の賛成が必要で、この定数は変更不可です。一方、「共用部分の変更(軽微な変更を除く)」は、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及び議決権の各4分の3以上の賛成が必要ですが、規約で過半数とすることができます。それは、なぜですか?

決議要件の変更(緩和)ができるかどうかは、「建物の維持管理を時代の変化に合わせてスムーズに行えるようにしたいか(円滑化)」と「所有者の財産・住まいを根本から奪うような重大事案か(権利保護)」のバランス...
権利関係

区分所有者(議決権を有しないものを除く。)の5分の1以上の者であって議決権を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができます。この定数を減ずることはできるが、加重することはできないのは、なぜですか?

定数を「減らす」ことは認められますが、「増やす(加重する)」ことが認められない理由は、「一部の区分所有者(少数派)が、管理者や多数派によって集会を開いてもらえなくなるのを防ぐため(少数区分所有者の保護...
権利関係

土地を賃借している借地権者が借地上の建物を譲渡・競売する場合、借地権設定者の承諾に代わる裁判所の許可の申立人が異なるのはなぜですか?

申立人が異なる理由は、「土地の上の建物を手に入れるタイミング」が任意譲渡と競売で真逆だからです。申立人の違い一覧区分承諾に代わる許可(借地借家法19条)代入許可(借地借家法20条)取引の形態一般的な譲...
権利関係

宅建試験に出る「知った時から〇年」がいくつかあり、混乱します。時効とか損害賠償請求権など他。わかりやすくまとめます。

ご指摘の通りです!先ほどの表の「1年」の欄に誤って「5年」の記載が混ざっておりました。大変失礼いたしました。民法126条の取消権は、表の修正通り「知った時(追認できる時)から 5年」が正しい期間となり...
権利関係

「Aは、Bから土地を購入する契約を締結し、手付を支払った。Aが残代金を支払うことができなくなったため、Aの債務不履行を理由に当該契約が解除された場合、AはBに対して、手付の返還を求めることはできない。 正解✖(理由:債務不履行により契約解除は可能。この場合、各当事者は、その相手方に対して契約前の状態に戻す義務を負うので、売主は、受領した手付を買主に(たとえ債務不履行をした買主であっても)返還しなければならない。)」とあります。不動産を売却するときに、売買契約までしておいて、買主がお金を支払えないから、解除して手付も買主に返還しなければならない、となると、売主にとって売買契約は何の縛りもないものになるため、大きな損失になるのではないですか?

ご指摘の違和感、まさにその通りです!「そんなの売主が一方的に損をして理不尽すぎる」と感じますよね。実は、民法上の原則(原状回復)と、実際の取引(違約金・損害賠償)の仕組みを合わせると、売主が一方的に損...
権利関係

宅建士試験の問題で「A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、所有権の移転も完了している。Aが錯誤によりBと契約した場合において、Aに重大な過失がないときAは、AB間の契約を取り消すことができるが、その取消しをもって、Aの錯誤について善意無過失で当該土地を譲り受けたCに対して当該土地の所有権を主張することができない。正解〇」があります。この「Aが錯誤によりBと契約した場合において、Aに重大な過失がないとき」の具体的な例を教えて下さい。イメージが浮かびません。

「どんな勘違い(錯誤)なら、Aに重過失(ひどい不注意)がないとされるのか」の具体的なパターン(例)を簡潔に列挙します。「Aに重過失がない錯誤」の具体例1. 公的機関や専門家の誤りを信じたパターン役所の...
法令上の制限・税・その他

建蔽率が前面道路の幅員によって制限されることはないのはなぜですか?建蔽率は、日照・採光・通風の確保及び延焼防止を図り環境を良好なものとするために、規制されるのですよね。それなら、前面道路が狭いなら、その分建蔽率も制限されそうですが。

建蔽率は「敷地内のスキマ(空地)」を作るためのルールだからです。「道路が狭い問題」には、建蔽率ではなく別のルールがすでに目を光らせているため、建蔽率まで厳しくする必要がありません。役割分担のイメージ道...